ニュース

エア・インディア、「マハラジャ・クラブ」の対象をアジア各地を結ぶエア・インディア・エクスプレス便へ拡大

Share this article

エア・インディアは、自社のマイレージプログラム「マハラジャ・クラブ(Maharaja Club)」のポイント積算および特典交換の対象を、傘下のLCCであるエア・インディア・エクスプレス便へと拡大しました。これは、単なる大規模な新規路線就航よりも長期的に大きな影響をもたらす可能性を秘めたロイヤルティプログラムの刷新です。2026年5月26日より、会員は南アジア、東南アジア、西アジアの55以上の就航地を結ぶエア・インディア・エクスプレス運航便で「マハラジャ・ポイント」の獲得と利用が可能となり、グループのLCC路線網がフルサービスキャリアを含む全体のマイレージ戦略へ、よりダイレクトに組み込まれることになります。

なぜこれがマイレージプログラムにおける大きな一手なのか

航空会社グループは「統合」を掲げることが多いものの、顧客が実際にその恩恵をシームレスに実感できるようになるまでには時間がかかるのが常です。しかし今回の改定により、エア・インディアグループの統合はより目に見える形となりました。グループ内でフルサービスキャリアと格安航空会社(LCC)を組み合わせて利用する旅行者は、利用実績が分断されることなく、すべてのフライトを同一のアカウント残高に集約できるようになります。

この変化は、とりわけインド国内や周辺地域市場において極めて重要な意味を持ちます。これらの地域に住むマイレージ会員の多くは、毎月長距離国際線を利用するわけではないものの、ビジネスや帰省、地域内の乗り継ぎなどで短距離路線を頻繁に利用しているからです。こうした短距離フライトでもマハラジャ・ポイントやステータスポイント(Tier Points)が貯まるようになれば、エア・インディアはたまの国際線予約だけでなく、日常的な移動シーンにおいても選ばれる存在となります。

グループ全体の一体感がより強固に

エア・インディアによると、今回の提携拡大は自社ウェブサイト等の直販チャネル、エア・インディア・エクスプレスの予約チャネル、および主要旅行会社経由の予約すべてに適用されます。マイレージ特典はストレスなく利用できて初めて顧客行動を変えるきっかけとなるため、このように幅広いチャネルで利用できる点は非常に重要です。エア・インディア・エクスプレスを同一のポイントプログラムに統合することで、同グループは機材の改修や長距離線のブランド力だけでなく、旅行体験全体を取り巻くエコシステムの充実度でも勝負していく姿勢を明確に示しています。

ここから、競合他社との差別化もより際立ってきます。アジアの有力航空グループの多くは、ロイヤルティプログラムの強みがプレミアム路線の華やかさだけでなく、路線ネットワークの広さからも生まれることを熟知しています。たまの長距離フラッグシップ路線の特典航空券のためにマイルを貯め続けるよりも、近距離のレジャー路線や短距離路線で手軽にポイントを使える方が、プログラムの価値を実感しやすい会員も多いのです。エア・インディアもまさにその方向へと舵を切っていると言えます。

今後どのような変化が期待されるか

真の試金石となるのは、エア・インディアが今後マハラジャ・クラブを、より直感的に利用できるグループ横断プラットフォームへと育て上げ、上級会員ステータス特典の拡充、特典交換の利便性向上、そして提携パートナーとの連携強化を着実に進められるかどうかです。しかし単体で見ても、急速に拡大する大規模なLCCネットワークと、より広範な国際展開を目指すフラッグシッププログラムとを直結させた今回の改定は、今月発表された航空マイレージ関連ニュースの中でも際立って実用的なものと言えます。

マイレージ会員にとってのメリットは明快です。実際のフライトが無駄なくステータスやマイルに反映されるようになり、日常的に最も利用頻度が高い路線でポイントを活用できるようになります。こうしたロイヤルティプログラムの改善こそが、航空会社グループ全体の利用動向を着実に、そして大きく変えていく原動力となるのです。

LOTポーランド航空、ワルシャワ〜ポルト線を開設 南欧ネットワークを強化
SAS、新たな中小企業向けビジネスカードでEuroBonusを法人決済ツールへと刷新